たばこ対策事業

禁煙外来

医師があなたの禁煙をサポートします

禁煙は、自分一人ではなかなか達成できません。病院のサポートを受けながら、禁煙を続けてみませんか?

禁煙外来は、総合病院のほか、内科や循環器科、婦人科、外科、心療内科、耳鼻咽喉科など、さまざまな診療科で行っています。

禁煙外来では、医師が、あなたの喫煙歴をきちんと把握した上で、禁煙補助薬の処方、治療の経過を見守ってくれることです。禁煙中の症状(離脱症状)が起こっても、診察で相談できるので、うまく続けていくことができます。

また、条件を満たせば、健康保険等を使って禁煙治療ができます。

2025年度より、オンライン禁煙プログラムは有料となり、一部負担金5,000円を支払うことで参加は可能です。事業へのお申込みは「トップページ → NEWS&TOPICS 保健事業カテゴリ」(5月中旬より募集受付開始)

健康保険等を使って、禁煙ができます

ニコチン依存症は病気であるということが認識されるようになり、2006年4月から、一定の条件を満たせば、健康保険等を使って禁煙治療を受けることができるようになりました。
その条件は、以下の4つです

  • ニコチン依存症の判定テストが5点以上
  • 35歳以上の者については、1日の喫煙本数に喫煙年数に掛けた数が200以上であるものであること。
  • ただちに禁煙を始めたいと思っている。
  • 禁煙治療を受けることを文書で同意している。

前回の治療の初回診療日から1年経過していること

過去に健康保険等で禁煙治療を受けたことのある方の場合、前回の治療の初回診療日から1年経過しないうちは、自由診療となります。なお、最終的なニコチン依存症の診断は医師が行います。
過去に、禁煙治療を行った人で、再喫煙をしてしまっても、もう一度、挑戦できます。

禁煙治療にかかる費用は1万3,000円~2万円ほど

「病院の禁煙外来は、費用が高いのでは」と、心配している人はいませんか?
実は、禁煙治療は、健康保険等を使って受けることができるのです。自己負担が3割の人は、使用する薬にもよりますが、約3ヵ月の治療スケジュールで、1万3,000円~2万円程度です。
仮に、タバコを1日1箱吸う人の場合、8~12週間分のタバコ代と、健康保険等を使った禁煙治療費を比べてみましょう。禁煙治療に支払う費用の方が、タバコ代よりも安くなります。(詳しくは医療機関にお問合せください)
医師のサポートを受けながら禁煙を続けられて、しかも自己負担も軽いのであれば、禁煙外来に行くメリットは大きいといえます。

健康保険等による禁煙治療における患者さんの負担額(例)(ニコチンを含まない飲み薬の場合)

内訳 費用 自己負担額
(3割負担として)
診療所 初診料+再診料 7,780円 6,040円
ニコチン依存症管理料 9,620円
院外処方箋料 2,720円
保険薬局 調剤料 6,160円 13,620円
禁煙補助薬 39,230円
合計 65,510円 19,660円

禁煙の補助薬は3種類

禁煙のための補助薬を使うことで、ニコチン切れの離脱症状があらわれにくくなり、禁煙をつづけやくすなります。
禁煙補助薬には、ニコチンを含まない飲み薬、ニコチンパッチ、ニコチンガムの3種類があります。医師が処方し、健康保険等が使えるのは、ニコチンを含まない飲み薬と、医療用のニコチンパッチです。ニコチンガムと、一部のニコチンパッチは、薬局で買うことのできる一般用医薬品になります。

12週間の中で5回診察を受けます

健康保険等を使った禁煙治療の流れをみてみましょう。
禁煙治療は12週間が基本です。その間に、診察を5回受けることになります。

健康保険等を使った禁煙治療のスケジュール

<初回の診察>

  • ニコチン依存症チェック、禁煙補助薬の説明などを受けます
    初回の診察では、ニコチン依存症の有無をチェックして、健康保険等を使った禁煙治療ができるかどうかを調べます。あなたの息に含まれる一酸化炭素(タバコの有害物質)の量を調べる検査も行います。
    禁煙治療が可能とわかったら、禁煙開始日を決めて、禁煙補助薬の使い方について説明を受けます。また、あたなの健康状態を確認したり、ニコチン切れになったときの対処法などのアドバイスを受けることができます。

最初の診察で行うこと

受診する施設や医師によって多少異なりますが、おおむね下のようなステップで初回の診察が行われます。

STEP
1
ニコチン依存症かどうかチェック!
ニコチン依存症のチェックをして、保険診療を受けられるかどうか確認します。
STEP
2
一酸化炭素濃度の測定
あなたの息に一酸化炭素(タバコに含まれる有害物質)がどれくらい含まれているか、確認します。
STEP
3
「禁煙開始日」を決定し、禁煙宣言
お医者さんと相談しながら、あなたの禁煙開始日を決定し、「禁煙宣言書」にサインします。
STEP
4
禁煙経験の確認とアドバイス
あなたの健康状態やこれまでの喫煙・禁煙歴をお医者さんと確認します。ニコチン切れ症状の対処法など、あなたに合ったアドバイスをもらうこともできます。
STEP
5
禁煙補助薬の選択
禁煙補助薬の特徴と使い方の説明を受けて、あなたに合った薬を選びます。

<通院2~5回目>

  • 禁煙継続のアドバイスや、薬の効果や副作用のチェックを受けます
    初回診察から2週間後、4週間後、8週間後、12週間後に診察を受けます。
    初診から2週間以降の診察では、次の4点について確認します。
    • 診察:喫煙(禁煙)状況の確認、体調チェックなど
    • 一酸化炭素量の測定
    • 禁煙を継続するためのアドバイス(ニコチン依存症の対処法など)
    • 禁煙補助薬の効果の確認、副作用の対応など

計5回の診察を通じて、禁煙効果を実感できます

診察を受けるだびに、禁煙によって体調や精神状態が変わっていくことを実感できるはず。自分一人では、この実感を得ることはできません。

禁煙治療の流れ

STEP
1
通院2回目
禁煙による離脱症状(禁断症状)が続く場合は、医師が一緒に解決策を考えてくれます。初診で行った一酸化炭素の量を引き続き測定します。禁煙が出来ていれば、一酸化炭素の量は、タバコを吸わない人と同程度の値になります。
STEP
2
通院3回目
禁煙によって、体調が良くなるころです。
STEP
3
通院4回目
禁煙も安定してきます。体重が増えた人は、医師が食事や運動など、あなたに合った改善策を一緒に考えてくれます。
STEP
4
通院5回目
禁煙プログラムの最終回です。ここまで続くと、禁煙を続ける自信がつくはず。ただし、ずっと禁煙を続けていくためにも、自分が禁煙した理由や、タバコの害など、禁煙のポイントをいつまでも覚えておきましょう。

「禁煙をやり遂げた」という強い自信を持って、これからも禁煙を続けてください。あなたがいつまでも健康であることが、家族や周囲の人の幸せにもつながります。

参考リンク
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